取扱業務
(相続−遺言書作成)
長谷川行政書士事務所(相続関連:遺言書作成)

 

相続関連−遺言書作成
自筆証書遺言作成
参照法令 民法 第968条等
自筆証書遺言作成の手順 遺言書の作成は、以下の手順で行います。
1:遺言者(遺言書を作成する方)の遺産を受け取ることになる人の特定
  相続人(遺言者の配偶者・子・父母・兄弟姉妹)、婚姻外の子、
  相続人以外で遺産を残したい人(受遺者)・慈善団体・福祉団体など、
  将来遺産を受け取ることになる人をリストアップします。
  相続人に関しては漏れがないように、遺言者の戸籍謄本等で
  確認することをお勧めします。
2:遺言者の財産の特定
  将来相続の対象になる遺言者の財産の種類・価額をリストアップします。
  @不動産
   土地・家屋などの正確な所番地(地番)とその評価価額
  A預貯金
   金融機関名とそれぞれの預貯金額
  B有価証券
   株券の銘柄・公社債の名称等とそれぞれの口数・価額
  C債権
   ・金銭債権(貸付金等)の内容とそれぞれの金額
   ・その他の債権(土地や建物の賃借権・借地権、経済的に価値のある
    会員権等)
  D動産
   経済的に価値のある美術品・骨董品・貴金属等
  E債務
   ・金銭債務(借受金等)の内容とそれぞれの金額
   ・保証債務(他人の借金の保証人になっている場合)の内容と
    それぞれの金額
   ・抵当権(不動産に抵当権が設定されている場合)の内容とそれぞれの金額
  Fその他特別な事情により、経済的価値を有する財産の名称とそれぞれの価額
3:各相続人に相続させる財産の種類と金額の決定
  どの相続人に、どの財産を、どのように、どれくらい相続させるかを
  決定します。
4:遺言執行者の指名
  遺言者が亡くなった場合に、実際に遺言書の内容を実行し、
  相続手続を行う人を指名します。
  遺言執行者は、未成年者・破産者以外誰でもなることができますが、
  相続人以外の第三者で、法律に関する専門知識を持つ人を指名することを
  お勧めします。
  また、遺言書が偽造、変造、破棄、隠匿されることを防ぐため、
  信頼できる遺言執行者を指名して、遺言書を保管してもらうことを
  お勧めします。
  ただし、遺言執行者を指名しない場合でも、遺言書は無効になりません。
5:付言事項の内容を決定
  遺言の内容とは直接関係のない事項で、遺言者が遺産分割の内容を決定した
  理由やその際の心情、残された家族へのメッセージの内容を決めます。
  ただし、付言事項を記述しない場合でも、遺言書は無効になりません。
6:遺言書の作成
  遺言書はすべて自書によって作成しなければなりません。
  したがって、他人の代筆やワープロ等で作成された遺言書は、
  無効になります。
  用紙に指定はありませんが、重要な文書なので上質な紙を用いることを
  お勧めします。
  @表題の記述
   遺言書であることを明確に示すために、表題を記述します。
  A遺言の内容の記述
   どの相続人が、どの財産を、どのように、どれくらい相続するか、
   遺産分割の具体的な内容を記述します。
  B遺言執行者の記述
   遺言執行者に指名した人の氏名・住所等を記述します。
  C付言事項の記述
  D日付の記述
   遺言書を書いた日付を記述します。
  E遺言者の氏名の記述
   遺言書を書いた方の氏名を記述します。
   住所も記述することをお勧めします。
  F遺言者の押印
   遺言者の印を押します。使用する印鑑に指定はありませんが、
   重要な文書なので実印を用いることをお勧めします。
7:遺言書の封印
  封筒の表に「遺言書在中」と記入(自書)した封筒に遺言書を入れ、
  封をして封印を押します。
  封印には遺言書に押した印鑑と同じものを使用します。
自筆証書遺言作成に必要な書類 作成自体に必要な書類はありませんが、相続財産の把握や遺言書の内容を決定するために、以下の書類が必要になることがあります。
1:遺言者の戸籍謄本
2:相続人の戸籍謄本
3:不動産の登記簿謄本、登記済証書、評価証明書
4:預貯金通帳
5:証券会社等の有価証券保管証
6:金銭貸借契約書、賃貸借契約書、抵当権設定契約書等
自筆証書遺言作成についての注意事項 自筆証書遺言が有効な遺言書として認められるには、以下の条件を満たしていることが必要です。
1:すべての記述が自書されていること
2:遺言書を作成した日付が記入されていること
3:遺言者の氏名が記入されていること
4:遺言者の押印がされていること
上記の1から4のどれが欠けていても、遺言書は無効になります。
また、どの相続人が、どの財産を、どのように、どれくらい相続するかといった、遺産分割の内容についても明確に記述することが必要です。遺産分割の内容が曖昧な場合、かえって相続人の間に紛争が起きる可能性があります。
自筆証書遺言を作成する場合、法律の専門知識を持った人のアドバイスを受けることをお勧めします。
遺言書は、以下の事態が生じた場合、書き換えが必要です。
1:相続人や相続人以外の人など、遺産を受け取る人に増減があった場合
2:遺言者の財産の内容に、増加・変更・減少があった場合
3:遺言執行人を変更する必要が生じた場合
なお、遺言書は何度書き換えても、最も日付の新しい遺言書が有効になります。したがって、家族関係や状況の変化で、遺産分割の内容を書き換えた場合でも、あえて古い遺言書を破棄する必要はありません。
遺言書に記述された内容の通りに遺産分割がなされない場合があります。
相続人には、その法定相続分に対して一定の割合で「遺留分」が設定されています。遺言書の遺産分割の内容がどのように記述されていても、相続人はこの遺留分を主張することによって、遺留分として定められた最低限の遺産を受け取ることができます。
したがって、すべての財産を特定の相続人に相続させること、特定の相続人には全く財産を相続させないこと、すべての財産を慈善団体に遺贈することなどを内容とした遺言書は、相続人が遺留分を主張した場合、遺言書の通りには遺産分割が行われません。
上記のような極端な内容でない場合でも、相続人それぞれの遺留分に配慮した遺言書を作成することによって、せっかく円滑な相続手続のために作った遺言書が、かえって紛争の種になってしまう事態を防ぐことができます。
以下の場合にも、遺言書に記述された内容の通りに遺産分割がなされない場合があります。
相続人の中に特別受益者、または寄与者がいる場合
「特別受益者」とは、財産の贈与や生活の援助など、他の相続人が受けていない経済的な利益を遺言者から受けた人をいい、逆に「寄与者」とは、遺言者の事業への助力や遺言者の看護など、遺言者の財産の維持や増加に、他の相続人にはない貢献をした人をいいます。
特別受益者については、[遺言者の死亡時の財産]+[遺言者から受けた利益(特別受益分)]=[相続財産]として、[遺言書に記述された相続分]−[遺言者から受けた利益]が相続分になり、寄与者については、[遺言者の死亡時の財産]−[遺言者に与えた利益(寄与分)]=[相続財産]として、[遺言書に記述された相続分]+[遺言者に与えた利益]が相続分になります。
寄与分については、相続が開始されてから(遺言者が亡くなってから)の相続人の協議の問題となるため、遺言書の内容に盛り込むことはできませんが、寄与者の相続分について、一定の配慮をした内容にしておくことは可能です。
自筆証書遺言のメリット 公証人への手数料が掛からない
立会い証人の必要がない
遺言の内容を他人に知られることがない
いつでも遺言書の内容を書き換えられる
自筆証書遺言のデメリット 遺言者の死亡により遺言を執行するためには、家庭裁判所の検認の手続が必要
法律の条件を満たしていない場合、無効になる可能性がある
遺言・遺産分割の内容が不明確な場合、かえって相続人の間に紛争が起きる可能性がある
遺言書の保管を適切に行っていない場合、遺言書が発見されない可能性がある
遺言書の保管を適切に行っていない場合、相続人による偽造・変造・破棄・隠匿の可能性がある
自筆証書遺言の執行手順 遺言者の死亡
遺言書の保管者、または遺言書の発見者が、遺言書を家庭裁判所に提出
家庭裁判所で、遺言書を開封(相続人立会いが必要)
家庭裁判所に、遺言書の検認手続を申請
遺言執行者への就任の要請(遺言書に指名されている場合) 家庭裁判所による遺言執行者の選任の申請(遺言書に指名されていない、または指名した人が就任できない場合)
遺言執行者の就任
遺言執行者が相続財産の目録を作成
遺留分を主張する相続人がいない場合 遺留分を主張する相続人がいる場合
遺留分減殺請求
相続人の中に特別受益者がいない場合 相続人の中に特別受益者がいる場合
相続分から特別受益分を控除
相続人の中に寄与者がいない場合 相続人の中に寄与者がいる場合
相続人の間で寄与分の協議、寄与分の決定
相続人が相続する遺産の種類・割合・価額を確定
遺言執行者による遺言内容の執行 相続財産の預貯金等の引出し、分配
株券等の名義の書換
不動産の変更登記
その他の動産の分配
関連事項 遺言能力
遺言は満15歳からすることができます。
相続人となる人
1:被相続人の配偶者
2:直系卑属=子(養子を含む)、子が死亡している場合は孫
直系卑属がいない場合
3:被相続人の直系尊属=父母、父母が死亡している場合は祖父母
直系卑属・直系尊属がいない場合
4:被相続人の兄弟姉妹
法定相続分
1:配偶者と子が相続人の場合
  @配偶者=2分の1
  A子=2分の1(子が複数いる場合、それぞれの子の
   相続分は(2分の1)÷人数)
2:配偶者と直系尊属が相続人の場合
  @配偶者=3分の2
  A直系尊属=3分の1(直系尊属が複数いる場合、それぞれの直系尊属の
   相続分は(3分の1)÷人数)
3:配偶者と兄弟姉妹が相続人の場合
  @配偶者4分の3
  A兄弟姉妹=4分の1(兄弟姉妹が複数いる場合、それぞれの兄弟姉妹の
   相続分は(4分の1)÷人数)
4:配偶者のみが相続人の場合
  ・配偶者=1分の1
5:子のみが相続人の場合
  ・子=1分の1(子が複数いる場合、それぞれの子の
   相続分は(1÷人数))
6:直系尊属のみが相続人の場合
  ・直系尊属=1分の1(直系尊属が複数いる場合、それぞれの直系尊属の
   相続分は(1÷人数))
7:兄弟姉妹のみが相続人の場合
  ・兄弟姉妹=1分の1(兄弟姉妹が複数いる場合、それぞれの兄弟姉妹の
   相続分は(1÷人数))
遺留分
1:直系尊属のみが相続人の場合
  ・法定相続分の3分の1
2:1以外の場合
  ・法定相続財産の2分の1
代襲相続人
次の1と2に該当する人は相続に関して、相続人と同じ権利があります。
1:被相続人の子が相続人になる場合で、子が死亡しているときの
  子の子(被相続人の孫)、子も孫も死亡しているときの孫の子(ひ孫)
  以下同じ
2:被相続人の兄弟姉妹が相続人になる場合で、兄弟姉妹が死亡しているときの
  兄弟姉妹の子(被相続人の甥姪)、甥姪が死亡しているときのその子
  以下同じ
相続人としての欠格事由
以下の行為を行った相続人は、その相続人としての資格を失います。
1:故意に被相続人・相続について優先順位の相続人・相続について
  同順位の相続人を殺害、または殺害しようとした場合
2:被相続人の殺害を知っていて、そのことを告発・告訴しなかった場合
3:詐欺・脅迫によって被相続人が遺言書を作成、撤回、取消、変更することを
  妨げた場合
4:詐欺・脅迫によって被相続人に遺言書を作成、撤回、取消、変更させた場合
5:被相続人の遺言書を偽造、変造、破棄、隠匿した場合
遺言書の検認
遺言書が偽造、変造、破棄、隠匿されないために、家庭裁判所で行う証拠保全の手続
遺言書に関する過料
被相続人の遺言書に関して、以下の行為を行った人は、5万円以下の過料に処せられます。
1:家庭裁判所への提出を怠った場合
2:家庭裁判所の検認を経ないで、遺言書を執行した場合
3:封印されている遺言書を家庭裁判所以外で開封した場合
公正証書遺言作成
参照法令 民法 第969条等
公正証書遺言作成の手順 遺言書の作成は、以下の手順で行います。
1:遺言者(遺言書を作成する方)の遺産を受け取ることになる人の特定
  相続人(遺言者の配偶者・子・父母・兄弟姉妹)、婚姻外の子、
  相続人以外で遺産を残したい人(受遺者)・慈善団体・福祉団体など、
  将来遺産を受け取ることになる人をリストアップします。
  相続人に関しては漏れがないように、遺言者の戸籍謄本等で
  確認することをお勧めします。
2:遺言者の財産の特定
  将来相続の対象になる遺言者の財産の種類・価額をリストアップします。
  @不動産
   土地・家屋などの正確な所番地(地番)とその評価価額
  A預貯金
   金融機関名とそれぞれの預貯金額
  B有価証券
   株券の銘柄・公社債の名称等とそれぞれの口数・価額
  C債権
   ・金銭債権(貸付金等)の内容とそれぞれの金額
   ・その他の債権(土地や建物の賃借権・借地権、経済的に価値のある
    会員権等)
  D動産
   経済的に価値のある美術品・骨董品・貴金属等
  E債務
   ・金銭債務(借受金等)の内容とそれぞれの金額
   ・保証債務(他人の借金の保証人になっている場合)の内容と
    それぞれの金額
   ・抵当権(不動産に抵当権が設定されている場合)の内容とそれぞれの金額
  Fその他特別な事情により、経済的価値を有する財産の名称とそれぞれの価額
3:各相続人に相続させる財産の種類と金額の決定
  どの相続人に、どの財産を、どのように、どれくらい相続させるかを
  決定します。
4:遺言執行者の指名
  遺言者が亡くなった場合に、実際に遺言書の内容を実行し、
  相続手続を行う人を指名します。
  遺言執行者は、未成年者・破産者以外誰でもなることができますが、
  相続人以外の第三者で、法律に関する専門知識を持つ人を指名することを
  お勧めします。
  また、公正証書遺言の場合、遺言書が偽造、変造、破棄、
  隠匿されることはありませんが、遺言が確実に発見されるように、
  信頼できる遺言執行者を指名して、遺言書の正本・謄本を保管してもらう
  ことをお勧めします。
  ただし、遺言執行者を指名しない場合でも、遺言書は無効になりません。
5:付言事項の内容を決定
  遺言の内容とは直接関係のない事項で、遺言者が遺産分割の内容を決定した
  理由やその際の心情、残された家族へのメッセージの内容を決めます。
  ただし、付言事項を記述しない場合でも、遺言書は無効になりません。
6:口述内容の原案の作成
  遺言者が公証人に口述する内容を文章化します。
  @遺言の内容の記述
   どの相続人が、どの財産を、どのように、どれくらい相続するか、
   遺産分割の具体的な内容を記述します。
  A遺言執行者の記述
   遺言執行者に指名した人の氏名・住所等を記述します。
  B付言事項の記述
7:証人の用意
  公正証書遺言の作成には、証人2人の立会いが必要です。
8:公証役場での手続
  @遺言者が遺言の内容を公証人に口述する
  A公証人が遺言者の口述内容を筆記する
  B公証人が記述した遺言の内容を遺言者と証人2人に読み聞かせる、
   または閲覧させる
  C遺言者と証人2人が、公証人が筆記した内容を確認し、
   各自が署名・捺印する
  D公証人が署名・捺印する
9:遺言書の原本を公証人が保管し、正本・謄本が遺言者に渡されます。
公正証書遺言作成に必要な書類 公証人に口述する遺言の内容の原案
遺言者の印鑑証明書と登録印鑑(実印)
遺言者と推定相続人の続柄が分かる戸籍謄本
遺産を相続人以外の人に遺贈する場合、その人の住民票
遺産に不動産が含まれる場合、その不動産の登記簿謄本や固定資産評価証明書
証人2人の認印
公正証書遺言作成についての注意事項 遺言書は、以下の事態が生じた場合、書き換えが必要です。
1:相続人や相続人以外の人など、遺産を受け取る人に増減があった場合
2:遺言者の財産の内容に、増加・変更・減少があった場合
3:遺言執行人を変更する必要が生じた場合
なお、遺言書は何度書き換えても、最も日付の新しい遺言書が有効になります。したがって、家族関係や状況の変化で、遺産分割の内容を書き換えた場合でも、あえて古い遺言書を破棄する必要はありません。ただし、新しい遺言を公正証書で作成する場合、再び公証人役場での手続が必要です。
遺言書に記述された内容の通りに遺産分割がなされない場合があります。
相続人には、その法定相続分に対して一定の割合で「遺留分」が設定されています。遺言書の遺産分割の内容がどのように記述されていても、相続人はこの遺留分を主張することによって、遺留分として定められた最低限の遺産を受け取ることができます。
したがって、すべての財産を特定の相続人に相続させること、特定の相続人には全く財産を相続させないこと、すべての財産を慈善団体に遺贈することなどを内容とした遺言書は、相続人が遺留分を主張した場合、遺言書の通りには遺産分割が行われません。
上記のような極端な内容でない場合でも、相続人それぞれの遺留分に配慮した遺言書を作成することによって、せっかく円滑な相続手続のために作った遺言書が、かえって紛争の種になってしまう事態を防ぐことができます。
以下の場合にも、遺言書に記述された内容の通りに遺産分割がなされない場合があります。
相続人の中に特別受益者、または寄与者がいる場合
「特別受益者」とは、財産の贈与や生活の援助など、他の相続人が受けていない経済的な利益を遺言者から受けた人をいい、逆に「寄与者」とは、遺言者の事業への助力や遺言者の看護など、遺言者の財産の維持や増加に、他の相続人にはない貢献をした人をいいます。
特別受益者については、[遺言者の死亡時の財産]+[遺言者から受けた利益(特別受益分)]=[相続財産]として、[遺言書に記述された相続分]−[遺言者から受けた利益]が相続分になり、寄与者については、[遺言者の死亡時の財産]−[遺言者に与えた利益(寄与分)]=[相続財産]として、[遺言書に記述された相続分]+[遺言者に与えた利益]が相続分になります。
寄与分については、相続が開始されてから(遺言者が亡くなってから)の相続人の協議の問題となるため、遺言書の内容に盛り込むことはできませんが、寄与者の相続分について、一定の配慮をした内容にしておくことは可能です。
立会いをする証人が2人必要です。ただし、以下の人は証人になることはできません。
1:未成年者
2:推定相続人(遺言者が亡くなった場合、相続人になる可能性がある人)、
  または推定相続人の配偶者と直系血族(父母・祖父母・子・孫等)
3:受遺者(遺言によって遺産を受け取ることになる人)、または受遺者の
  配偶者と直系血族(父母・祖父母・子・孫等)
4:公証人の配偶者、四親等内の親族、書記、使用人
公正証書遺言のメリット 公証人が作成するため、法的に有効な遺言書が作成できる
公証人が遺言書の原本を保管するため、遺言書が偽造、変造、破棄、隠匿されることがない
家庭裁判所での検認の手続の必要がない
被相続人が公正証書遺言を作成したことを知っていれば、相続人が遺言書(正本・謄本)を発見できない場合でも、公証役場で遺言書の存在を確認することができる。
公正証書遺言のデメリット 親族以外に立会い証人の依頼をする必要がある
公証役場に行く必要がある(病気などの理由で、公証役場まで行けない場合、公証人が出張して遺言書を作成します)
公証人への手数料が必要になる
印鑑証明、戸籍謄本等の書類を用意する必要がある
公証人と証人2人に遺言の内容を知られる(公証人には守秘義務があります、また弁護士・司法書士・行政書士にも守秘義務があります)
公証人役場での手数料 公証人への手数料
手数料は、各相続人・受遺者が受け取ることになる各相続財産の価額ごとに計算します。
手数料の例
1:1億円の財産を配偶者1人に相続させる場合
  43,000円×1=43,000円
2:1億円の財産を配偶者に6,000万円、子に4,000万円を相続させる場合
  43,000円×1+29,000円×1=72,000円
3:1億円の財産を配偶者に6,000万円、子2人に2,000万円ずつを
  相続させる場合
  43,000円×1+23,000円×2=89,000円
ただし、相続財産の総額が1億円未満の場合、以下の手数料の他に、11000円が加算されます。
手数料の例
1:9,000万円の財産を配偶者1人に相続させる場合
  43,000円×1+11,000円=54,000円
2:9,000万円の財産を配偶者に6,000万円、子に3,000万円を
  相続させる場合
  43,000円×1+23,000円×1+11,000円=77,000円
3:9,000万円の財産を配偶者に6,000万円、
  子2人に1,500万円ずつを相続させる場合
  43,000円×1+23,000円×2+11,000円=100,000円
相続財産の価額 手数料
100万円まで 5,000円
200万円まで 7,000円
500万円まで 11,000円
1,000万円まで 17,000円
3,000万円まで 23,000円
5,000万円まで 29,000円
1億円まで 43,000円
1億5,000万円まで 56,000円
2億円まで 69,000円
2億5,000万円まで 82,000円
3億円まで 95,000円
3億円を越えて10億円まで 95,000円+5,000万円ごとに11,000円を加算
10億円を超える 249,000円+5,000万円ごとに8,000円を加算
公正証書遺言の執行手順 遺言者の死亡
遺言書の保管者、遺言書の発見者が、遺言執行者への就任の要請(遺言書に指名されている場合) 家庭裁判所による遺言執行者の選任の申請(遺言書に指名されていない、または指名した人が就任できない場合)
遺言執行者の就任
遺言執行者が相続財産の目録を作成
遺留分を主張する相続人がいない場合 遺留分を主張する相続人がいる場合
遺留分減殺請求
相続人の中に特別受益者がいない場合 相続人の中に特別受益者がいる場合
相続分から特別受益分を控除
相続人の中に寄与者がいない場合 相続人の中に寄与者がいる場合
相続人の間で寄与分の協議、寄与分の決定
相続人が相続する遺産の種類・割合・価額を確定
遺言執行者による遺言内容の執行 相続財産の預貯金等の引出し、分配
株券等の名義の書換
不動産の変更登記
その他の動産の分配
関連事項 遺言能力
遺言は満15歳からすることができます。
相続人となる人
1:被相続人の配偶者
2:直系卑属=子(養子を含む)、子が死亡している場合は孫
直系卑属がいない場合
3:被相続人の直系尊属=父母、父母が死亡している場合は祖父母
直系卑属・直系尊属がいない場合
4:被相続人の兄弟姉妹
法定相続分
1:配偶者と子が相続人の場合
  @配偶者=2分の1
  A子=2分の1(子が複数いる場合、それぞれの子の
   相続分は(2分の1)÷人数)
2:配偶者と直系尊属が相続人の場合
  @配偶者=3分の2
  A直系尊属=3分の1(直系尊属が複数いる場合、それぞれの直系尊属の
   相続分は(3分の1)÷人数)
3:配偶者と兄弟姉妹が相続人の場合
  @配偶者4分の3
  A兄弟姉妹=4分の1(兄弟姉妹が複数いる場合、それぞれの兄弟姉妹の
   相続分は(4分の1)÷人数)
4:配偶者のみが相続人の場合
  ・配偶者=1分の1
5:子のみが相続人の場合
  ・子=1分の1(子が複数いる場合、それぞれの子の
   相続分は(1÷人数))
6:直系尊属のみが相続人の場合
  ・直系尊属=1分の1(直系尊属が複数いる場合、それぞれの直系尊属の
   相続分は(1÷人数))
7:兄弟姉妹のみが相続人の場合
  ・兄弟姉妹=1分の1(兄弟姉妹が複数いる場合、それぞれの兄弟姉妹の
   相続分は(1÷人数))
遺留分
1:直系尊属のみが相続人の場合
  ・法定相続分の3分の1
2:1以外の場合
  ・法定相続財産の2分の1
代襲相続人
次の1と2に該当する人は相続に関して、相続人と同じ権利があります。
1:被相続人の子が相続人になる場合で、子が死亡しているときの
  子の子(被相続人の孫)、子も孫も死亡しているときの孫の子(ひ孫)
  以下同じ
2:被相続人の兄弟姉妹が相続人になる場合で、兄弟姉妹が死亡しているときの
  兄弟姉妹の子(被相続人の甥姪)、甥姪が死亡しているときのその子
  以下同じ
相続人としての欠格事由
以下の行為を行った相続人は、その相続人としての資格を失います。
1:故意に被相続人・相続について優先順位の相続人・相続について
  同順位の相続人を殺害、または殺害しようとした場合
2:被相続人の殺害を知っていて、そのことを告発・告訴しなかった場合
3:詐欺・脅迫によって被相続人が遺言書を作成、撤回、取消、変更することを妨げた場合
4:詐欺・脅迫によって被相続人に遺言書を作成、撤回、取消、変更させた場合
5:被相続人の遺言書を偽造、変造、破棄、隠匿した場合
遺言者が耳の不自由な方の場合
言語能力や聴覚に障害がある方の場合、手話通訳や筆談によって、遺言内容の公証人への口述に代えることができます。
秘密証書遺言作成
参照法令 民法 第970条等
秘密証書遺言作成の手順 遺言書の作成は、以下の手順で行います。
1:遺言者(遺言書を作成する方)の遺産を受け取ることになる人の特定
  相続人(遺言者の配偶者・子・父母・兄弟姉妹)、婚姻外の子、
  相続人以外で遺産を残したい人(受遺者)・慈善団体・福祉団体など、
  将来遺産を受け取ることになる人をリストアップします。
  相続人に関しては漏れがないように、遺言者の戸籍謄本等で
  確認することをお勧めします。
2:遺言者の財産の特定
  将来相続の対象になる遺言者の財産の種類・価額をリストアップします。
  @不動産
   土地・家屋などの正確な所番地(地番)とその評価価額
  A預貯金
   金融機関名とそれぞれの預貯金額
  B有価証券
   株券の銘柄・公社債の名称等とそれぞれの口数・価額
  C債権
   ・金銭債権(貸付金等)の内容とそれぞれの金額
   ・その他の債権(土地や建物の賃借権・借地権、経済的に価値のある
    会員権等)
  D動産
   経済的に価値のある美術品・骨董品・貴金属等
  E債務
   ・金銭債務(借受金等)の内容とそれぞれの金額
   ・保証債務(他人の借金の保証人になっている場合)の内容と
    それぞれの金額
   ・抵当権(不動産に抵当権が設定されている場合)の内容とそれぞれの金額
  Fその他特別な事情により、経済的価値を有する財産の名称とそれぞれの価額
3:各相続人に相続させる財産の種類と金額の決定
  どの相続人に、どの財産を、どのように、どれくらい相続させるかを
  決定します。
4:遺言執行者の指名
  遺言者が亡くなった場合に、実際に遺言書の内容を実行し、
  相続手続を行う人を指名します。
  遺言執行者は、未成年者・破産者以外誰でもなることができますが、
  相続人以外の第三者で、法律に関する専門知識を持つ人を指名することを
  お勧めします。
  また、遺言書が偽造、変造、破棄、隠匿されることを防ぐため、
  信頼できる遺言執行者を指名して、遺言書を保管してもらうことを
  お勧めします。
  ただし、遺言執行者を指名しない場合でも、遺言書は無効になりません。
5:付言事項の内容を決定
  遺言の内容とは直接関係のない事項で、遺言者が遺産分割の内容を決定した
  理由やその際の心情、残された家族へのメッセージの内容を決めます。
  ただし、付言事項を記述しない場合でも、遺言書は無効になりません。
6:遺言書の作成
  遺言書は自書以外の方法で作成しても構いません。
  したがって、他人の代筆やワープロ等で作成しても、
  遺言書は有効になります。
  ただし、署名(名前を自書する)は必要です。
  用紙に指定はありませんが、重要な文書なので上質な紙を用いることを
  お勧めします。
  @表題の記述
   遺言書であることを明確に示すために、表題を記述します。
  A遺言の内容の記述
   どの相続人が、どの財産を、どのように、どれくらい相続するか、
   遺産分割の具体的な内容を記述します。
  B遺言執行者の記述
   遺言執行者に指名した人の氏名・住所等を記述します。
  C付言事項の記述
  D日付の記述
   遺言書を書いた日付を記述します。
  E遺言者の氏名の記述
   遺言書を書いた方の氏名を記述します。
   住所も記述することをお勧めします。
  F遺言者の押印
   遺言者の印を押します。使用する印鑑に指定はありませんが、
   重要な文書なので実印を用いることをお勧めします。
7:遺言書の封印
  封筒の表に「遺言書在中」と記入(自書)した封筒に遺言書を入れ、
  封をして封印を押します。
  封印には遺言書に押した印鑑と同じものを使用します。
7:証人の用意
  秘密証書遺言の申述には、証人2人の立会いが必要です。
8:公証役場での手続
  @遺言者が遺言書を入れて封印した封筒を公証人と2人の証人に提示する
  A遺言者が、この遺言書は自分が書いたものであること、遺言者の氏名、
   遺言者の住所を申述する
  B公証人が遺言書を提出した日付、Aの申述の内容を封紙に記入し、
   遺言者と証人2人が、この封紙に署名・押印する
  CBの封紙を封印した封筒に貼り、公証人が契印を押す
  DCの封筒を遺言者が受け取る
  EBの封紙の控えを公証人が保管する
秘密証書遺言作成に必要な書類 遺言書を入れて、封印をした封筒
遺言者の印鑑証明書と登録印鑑(実印)
証人2人の認印
秘密証書遺言作成についての注意事項 秘密証書遺言が有効な遺言書として認められるには、以下の条件を満たしていることが必要です。
1:遺言書を作成した日付が記入されていること
2:遺言者の氏名が署名(自書)されていること
3:遺言者の押印がされていること
4:公証役場で所定の手続を経ていること
上記の4が欠けていると、秘密証書遺言としては無効になります。
ただし、遺言書が自書されたもので、1から3の要件を備えていれば、自筆証書遺言としては有効とされます。
また、どの相続人が、どの財産を、どのように、どれくらい相続するかといった、遺産分割の内容についても明確に記述することが必要です。遺産分割の内容が曖昧な場合、かえって相続人の間に紛争が起きる可能性があります。
自筆証書遺言を作成する場合、法律の専門知識を持った人のアドバイスを受けることをお勧めします。
遺言書は、以下の事態が生じた場合、書き換えが必要です。
1:相続人や相続人以外の人など、遺産を受け取る人に増減があった場合
2:遺言者の財産の内容に、増加・変更・減少があった場合
3:遺言執行人を変更する必要が生じた場合
なお、遺言書は何度書き換えても、最も日付の新しい遺言書が有効になります。したがって、家族関係や状況の変化で、遺産分割の内容を書き換えた場合でも、あえて古い遺言書を破棄する必要はありません。ただし、新しい遺言を秘密証書で作成する場合、再び公証人役場での手続が必要です。
遺言書に記述された内容の通りに遺産分割がなされない場合があります。
相続人には、その法定相続分に対して一定の割合で「遺留分」が設定されています。遺言書の遺産分割の内容がどのように記述されていても、相続人はこの遺留分を主張することによって、遺留分として定められた最低限の遺産を受け取ることができます。
したがって、すべての財産を特定の相続人に相続させること、特定の相続人には全く財産を相続させないこと、すべての財産を慈善団体に遺贈することなどを内容とした遺言書は、相続人が遺留分を主張した場合、遺言書の通りには遺産分割が行われません。
上記のような極端な内容でない場合でも、相続人それぞれの遺留分に配慮した遺言書を作成することによって、せっかく円滑な相続手続のために作った遺言書が、かえって紛争の種になってしまう事態を防ぐことができます。
以下の場合にも、遺言書に記述された内容の通りに遺産分割がなされない場合があります。
相続人の中に特別受益者、または寄与者がいる場合
「特別受益者」とは、財産の贈与や生活の援助など、他の相続人が受けていない経済的な利益を遺言者から受けた人をいい、逆に「寄与者」とは、遺言者の事業への助力や遺言者の看護など、遺言者の財産の維持や増加に、他の相続人にはない貢献をした人をいいます。
特別受益者については、[遺言者の死亡時の財産]+[遺言者から受けた利益(特別受益分)]=[相続財産]として、[遺言書に記述された相続分]−[遺言者から受けた利益]が相続分になり、寄与者については、[遺言者の死亡時の財産]−[遺言者に与えた利益(寄与分)]=[相続財産]として、[遺言書に記述された相続分]+[遺言者に与えた利益]が相続分になります。
寄与分については、相続が開始されてから(遺言者が亡くなってから)の相続人の協議の問題となるため、遺言書の内容に盛り込むことはできませんが、寄与者の相続分について、一定の配慮をした内容にしておくことは可能です。
立会いをする証人が2人必要です。ただし、以下の人は証人になることはできません。
1:未成年者
2:推定相続人(遺言者が亡くなった場合、相続人になる可能性がある人)、
  または推定相続人の配偶者と直系血族(父母・祖父母・子・孫等)
3:受遺者(遺言によって遺産を受け取ることになる人)、または受遺者の
  配偶者と直系血族(父母・祖父母・子・孫等)
4:公証人の配偶者、四親等内の親族、書記、使用人
秘密証書遺言のメリット 遺言の内容を第三者に知られることがない
秘密証書遺言のデメリット 遺言者の死亡により遺言を執行するためには、家庭裁判所の検認の手続が必要
法律の条件を満たしていない場合、無効になる可能性がある
遺言・遺産分割の内容が不明確な場合、かえって相続人の間に紛争が起きる可能性がある
親族以外に立会い証人の依頼をする必要がある
公証役場に行く必要がある
遺言書の保管を適切に行っていない場合、遺言書が発見されない可能性がある
遺言書の保管を適切に行っていない場合、相続人による偽造・変造・破棄・隠匿の可能性がある
公証人役場での手数料 11,000円
秘密証書遺言の実行手順 遺言者の死亡
遺言書の保管者、または遺言書の発見者が、遺言書を家庭裁判所に提出
家庭裁判所で、遺言書を開封(相続人立会いが必要)
家庭裁判所に、遺言書の検認手続を申請
遺言執行者への就任の要請(遺言書に指名されている場合) 家庭裁判所による遺言執行者の選任の申請(遺言書に指名されていない、または指名した人が就任できない場合)
遺言執行者の就任
遺言執行者が相続財産の目録を作成
遺留分を主張する相続人がいない場合 遺留分を主張する相続人がいる場合
遺留分減殺請求
相続人の中に特別受益者がいない場合 相続人の中に特別受益者がいる場合
相続分から特別受益分を控除
相続人の中に寄与者がいない場合 相続人の中に寄与者がいる場合
相続人の間で寄与分の協議、寄与分の決定
相続人が相続する遺産の種類・割合・価額を確定
遺言執行者による遺言内容の執行 相続財産の預貯金等の引出し、分配
株券等の名義の書換
不動産の変更登記
その他の動産の分配
関連事項 遺言能力
遺言は満15歳からすることができます。
相続人となる人
1:被相続人の配偶者
2:直系卑属=子(養子を含む)、子が死亡している場合は孫
直系卑属がいない場合
3:被相続人の直系尊属=父母、父母が死亡している場合は祖父母
直系卑属・直系尊属がいない場合
4:被相続人の兄弟姉妹
法定相続分
1:配偶者と子が相続人の場合
  @配偶者=2分の1
  A子=2分の1(子が複数いる場合、それぞれの子の
   相続分は(2分の1)÷人数)
2:配偶者と直系尊属が相続人の場合
  @配偶者=3分の2
  A直系尊属=3分の1(直系尊属が複数いる場合、それぞれの直系尊属の
   相続分は(3分の1)÷人数)
3:配偶者と兄弟姉妹が相続人の場合
  @配偶者4分の3
  A兄弟姉妹=4分の1(兄弟姉妹が複数いる場合、それぞれの兄弟姉妹の
   相続分は(4分の1)÷人数)
4:配偶者のみが相続人の場合
  ・配偶者=1分の1
5:子のみが相続人の場合
  ・子=1分の1(子が複数いる場合、それぞれの子の
   相続分は(1÷人数))
6:直系尊属のみが相続人の場合
  ・直系尊属=1分の1(直系尊属が複数いる場合、それぞれの直系尊属の
   相続分は(1÷人数))
7:兄弟姉妹のみが相続人の場合
  ・兄弟姉妹=1分の1(兄弟姉妹が複数いる場合、それぞれの兄弟姉妹の
   相続分は(1÷人数))
遺留分
1:直系尊属のみが相続人の場合
  ・法定相続分の3分の1
2:1以外の場合
  ・法定相続財産の2分の1
代襲相続人
次の1と2に該当する人は相続に関して、相続人と同じ権利があります。
1:被相続人の子が相続人になる場合で、子が死亡しているときの
  子の子(被相続人の孫)、子も孫も死亡しているときの孫の子(ひ孫)
  以下同じ
2:被相続人の兄弟姉妹が相続人になる場合で、兄弟姉妹が死亡しているときの
  兄弟姉妹の子(被相続人の甥姪)、甥姪が死亡しているときのその子
  以下同じ
相続人としての欠格事由
以下の行為を行った相続人は、その相続人としての資格を失います。
1:故意に被相続人・相続について優先順位の相続人・相続について
  同順位の相続人を殺害、または殺害しようとした場合
2:被相続人の殺害を知っていて、そのことを告発・告訴しなかった場合
3:詐欺・脅迫によって被相続人が遺言書を作成、撤回、取消、変更することを妨げた場合
4:詐欺・脅迫によって被相続人に遺言書を作成、撤回、取消、変更させた場合
5:被相続人の遺言書を偽造、変造、破棄、隠匿した場合
遺言書の検認
遺言書が偽造、変造、破棄、隠匿されないために、家庭裁判所で行う証拠保全の手続
遺言書に関する過料
被相続人の遺言書に関して、以下の行為を行った人は、5万円以下の過料に処せられます。
1:家庭裁判所への提出を怠った場合
2:家庭裁判所の検認を経ないで、遺言書を執行した場合
3:封印されている遺言書を家庭裁判所以外で開封した場合
遺言者が耳の不自由な方の場合
言語能力や聴覚に障害がある方の場合、手話通訳や筆談によって、遺言内容の公証人への申述に代えることができます。
遺言執行者就任
遺言執行者の業務 1:遺言書で遺言執行者として指名を受けます。
2:作成された遺言書を遺言者に代わって保管します。(遺言書は、
  当事務所の契約銀行の貸金庫に保管します)
3:ご遺族の方から遺言者(依頼者)が亡くなったことの連絡を受け、
  保管していた遺言書の検認手続を家庭裁判所に申請します。
4:家庭裁判所での遺言書開封の手続終了後、相続人・受遺者を調査し
  確定します。また、相続財産を調査し財産目録を作成します。
5:各相続人の遺留分・特別受益分・寄与分と遺言の内容を照らし合わせ、
  具体的な相続分の財産の種類・割合・価額を決定します。
6:相続財産の預貯金の引出し・分配、株券等の名義の書換、
  不動産の変更登記、その他の動産の分配等、各相続人・受遺者への
  相続財産継承の手続を行います。
行政書士を遺言執行人に指名することのメリット 遺言書は当事務所が厳重に保管するため、悪意のある相続人に偽造、変造、破棄、隠匿されることがありません。
特定の相続人を遺言執行者にした場合の相続人相互の不信による紛争を防ぐことができます。
守秘義務があるため、遺言の内容が第三者に漏れることがありません。
法的な専門知識を持っているため、相続財遺産の相続人への継承が、スムーズに行われます。
相続財産の相続人への継承手続は、当事務所が代行するため、遺族の方に時間的・精神的な負担をかけることがありません。
公正証書遺言・秘密証書遺言の証人・立会人
証人・立会人の引き受け業務 1:公正証書遺言の口述用の原案、または秘密証書遺言を作成します。
2:遺言者(依頼者)と共に公証役場に行き、所定の手続を行います。
3:遺言書で遺言執行者に指定されている場合、
  作成された遺言書を遺言者に代わって保管します。(遺言執行者就任 参照)
行政書士を証人にすることのメリット 証人を探す必要がない。
親族(相続人になる可能性のある親族、またはその配偶者・直系血族)は証人になれないため、親族以外の他人(友人・知人)に証人を依頼することになります。また、公証役場に行き、所定の手続をしなければならないため、証人には相当の時間的な負担をかけることになります。
守秘義務があるため、遺言の内容が第三者に漏れることがありません。
遺言書の保管
遺言書の保管業務 上記の手順により作成された、各種の遺言書を当事務所が契約する銀行貸金庫に保管し、遺言者が亡くなった場合、遺言の内容を確実・忠実に実行します。
行政書士に遺言書の保管を依頼するとこのメリット 遺言書が偽造、変造、破棄、隠匿、紛失されることがありません。
遺言書を保管する行政書士を遺言執行者に指名している場合、遺言の執行から相続財産の相続人への継承までが、スムーズに行われます。
 
日本で、遺言書を作成する方が少ない理由
 欧米では広く行われている遺言による相続ですが、日本では遺言書を作成して、それに基づいて相続財産を分割・継承することはまだまだ一般化していません。
 遺言書を作成する習慣が定着していない原因として、戦後現行の民法が施行されるまで、日本では家督相続という考え方により、一子相続(長子・長男)が行われてきたことが挙げられます。
 つまり、子が何人いても、家族関係がどんなに複雑でも、結局は1人が相続することになるため、あえて遺言書を作成するメリットがなかったと言えます。
 これは現在の日本でも、「長男だから親の面倒を看る」「自分の会社は長男に継がせる」または「一人娘だから養子(婿養子)を貰う」といった考え方の根底に流れていると考えられます。
遺言書の作成が必要な理由
 現行の民法では亡くなった方(被相続人)の配偶者・子・父母・兄弟姉妹・兄弟姉妹の子(実際の相続人は個々の状況により異なる)にも相続人として相続権が与えられています。
 亡くなった方が遺言書を残していなかった場合、民法による法定相続分や相続人による遺産分割協議により、相続人それぞれの相続分を決めることになりますが、相続人が1人なら問題は起きないとしても、2人いれば相続分についての思惑の違いから主張の対立が起きる可能性があり、相続人が3人かそれ以上になれば、簡単に相続人それぞれの相続分が決まることは稀です。
 また、亡くなった方の遺産(相続財産)が少ないからといって、争いが起きないとは限りません。相続財産の種類(土地・家屋・有価証券・現金・預金)が多ければ、相続人それぞれに分ける方法もありますが、相続財産がたった一つの土地だけの場合、かえって相続人同士の争いが激化する可能性があります。
 「遺産相続をめぐり家族が争い、それぞれが絶縁状態になってしまった」という話を聞いた方も少なくないと思います。自分の死が原因で、家族や親類が争うことは悲しいことです。今の家庭が円満で、子供たちや親兄弟の仲が良好ならなお更です。
 このようなトラブルや争いは、法的な要件を十分に満たし、遺言書を残す方(遺言者)の心情や家庭の状況に配慮した遺言書を作成することによって未然に防ぐことができます。遺言書は特定の富裕者のためのものではありません。少しでも財産のある方は、万が一に備えて、遺言書の作成をお勧めいたします。